Jazzギターを始めたいけれど、「コードが多すぎて覚えられない!」と思っていませんか?
Jazzでは複雑なコードがたくさん登場しますが、まずは基本の4種類のコードを押さえておけば、
多くのJazzスタンダードを弾くことができます
今回は、Jazzギター初心者が最初に覚えるべき4種類のコードを弾いてみましょう!
まずは4つ!初心者が覚えるべきジャズギターコード一覧表

コード | 響き・役割 | 使用例 |
〇M7(メジャー7) | 滑らかなジャズらしい響き | Cmaj7, Fmaj7 |
〇m7(マイナー7) | 落ち着いたサウンド | Dm7, Am7 |
〇7(セブンス) | 緊張・解決の演出 | G7, E7 |
〇m7♭5(ハーフ) | 不安定なマイナー的役割で活躍 | Bm7♭5 |
1.〇M7(メジャーセブン)
ジャズ特有の「柔らかくて明るい」響きを持つのが〇M7コードです。
特にトニックコードとして曲の締めや安定感を演出する場面で登場します。
最初はCmaj7やFmaj7など、開放弦を活かせるフォームから始めると覚えやすいです。
このコードは、Jazzの定番進行「Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ」のⅠ(トニック)として頻繁に登場します
例CM7.FM7

2.〇m7(マイナーセブン)
〇m7は落ち着いた、やや哀愁のある響きを持つコードです。
Ⅱmとして使われることが多く、セッションやアドリブで頻出する形でもあります。
Dm7などは押さえやすく、練習にも向いているので、早めに慣れておきましょう。
Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ進行のⅡmとして使われることが多く、Jazzでは欠かせないコードです
例: Dm7.Am7

3.〇7(セブン)
〇7は、ドミナントコードとして「次のコードへ行く力」を持っています。
緊張感のある響きが特徴で、Ⅴ7→Ⅰという進行でよく使われますね。
特にブルース系やファンクにも応用されるので、ジャズ以外でも大活躍します。
オルタードやテンションノート(9th, 13th など)を加えた形もよく使われますが、まずは基本形をしっかり押さえましょう。
例: G7.E7

4.〇 m7♭5(マイナーセブンフラットファイブ)
少し複雑に聞こえる〇m7♭5ですが、マイナーキーで非常に重要なコードです。
ディミニッシュ的な不安定さを持ち、解決先への流れを演出する役割があります。
Bm7♭5はボサノバやバラードにもよく登場するので、必ず押さえておきたいコードです。
dim系の雰囲気を持つコードで、このコードは最初押さえずらいです。
しかし、このコードは「Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ」のマイナー版(マイナーキーのⅡm)で登場します。
ボサノバなどでも頻繁に使われるので、しっかり形を覚えておきましょう!
例: Bm7♭5

4つ覚えたら、このジャズコード進行を弾いてみよう

上のコードを覚えられたら↓の譜面のコード進行を弾いてみましょう。
このコード進行はJazzの定番のコード進行になりますので覚えてみてください。

Ⅱ-Ⅴ-Ⅰだけでセッションもできる
Ⅱ-Ⅴ-Ⅰの進行は、ジャズの土台とも言える構成です。
Dm7→G7→Cmaj7といった進行をスムーズに演奏できれば、セッションでも困ることはありません。
繰り返し練習することで、耳と指が自然と反応するようになります。
覚えたコードを使って練習する
まずは1小節ずつコードチェンジを練習し、テンポを徐々に上げていきましょう。
4つのコードだけでも、簡単な曲やフレーズはたくさん演奏できます。
実際の曲と一緒に練習すると、楽しさも倍増しますよ。
コードボイシングで音の幅を広げよう
同じコードでも、押さえ方を変えることで全く違う響きが得られます。
これがコードボイシングの魅力で、演奏のニュアンスやダイナミクスを広げてくれます。
まずは1弦側のボイシングから始めると、メロディとの組み合わせもスムーズになります。
ジャズギターコードを理論から理解しよう

コードトーンの考え方を身につける
コードトーンとは、そのコードを構成する基本音(ルート・3度・7度など)です。
この音を意識して弾くだけで、コード感のあるソロや伴奏ができるようになりますね。
耳トレにもつながるので、早いうちから意識しておくと有利ですよ。
コードスケールとの関係を知っておく
コードトーンに加えて、スケールを理解すると、即興演奏にも強くなります。
Dm7に対してドリアンスケール、G7に対してミクソリディアンといった形で覚えます。
これにより、コード感を失わないメロディラインを構築できますね。
コードワークで伴奏力を強化する
コードワークとは、コードを使った伴奏テクニック全般を指します。
リズムの変化や音数の調整で、演奏に躍動感を加えることができますね。
一人でバッキングするときにも効果的で、音楽的な表現力がぐんと上がります。
演奏力アップのための練習法

ソロでもコード感を出せる練習法
コードソロとは、コードの構成音を活かして一人で完結するソロ演奏のことです。
ベース音とコードトーンを組み合わせることで、メロディと伴奏を同時に表現できます。
難易度は高めですが、少しずつ真似しながら練習すると実力がついてきます。
コード表と耳を使った暗記をする
コード表は、視覚的な記憶の補助としてとても有効です。
加えて、コードの響きを耳で覚えるようにすると、実戦での反応速度が上がります。
視覚と聴覚を両方使った学習が、定着率の高い暗記法といえるでしょう。
まとめ

まずは4つのコードをマスターすれば、Jazzの基本的なコード進行に対応できるようになります
次のステップとして、テンションノートやコードボイシングを増やしていけば、
さらにJazzらしいサウンドが出せるようになります!
また、「覚えるコードが多すぎる...」と思った方はいっぺんに覚えるのではなく
ゆっくり時間をかけて覚えていってください
また5.6弦の音名も覚えると譜面をみてコードが探せるようになります
シンプルなコード進行を使って練習を重ねながら、Jazzギターの楽しさを味わいましょう!
Jazzギターのコードを覚えて、もっと自由にJazzの演奏を楽しんでみてください!
この記事の著者 堀川駿之介
